ベトナムでの開発を視察してきました

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みなさん、こんにちは堀です。

少し前になるのですが、震災前の3月上旬にベトナム(ホーチミン)でのソフトウェア開発について視察をしてきました。アジアの中で次に来ると言われているベトナムの今をみなさんに少しでもお伝えしてみたいと思います。


■ベトナムという国について
  • 人口は8500万程度ですが、増加ペースは高く、30年後に日本に追いつく見込み
  • GDP成長率は約6%
  • 国民平均年齢は27歳!(日本は44歳)
  • 新卒初任給は約2万円で日本の10分の1
確かに街にでるとまったくと言っていいほどお年寄りに会いません。。お店も夜遅くまでやってますよ!

それと暑い国のせいか太っている人もあまりいなかったですね。





















熱気溢れるビンタン市場!


■バイクやクルマ

バイクまじすごいです。




基本的にバイクです。公共交通機関がまだほとんどないので、皆バイク!「HONDA」がバイクの代名詞みたいです。

信号のないところではバイクが切れるのを待っていると一生渡れません。なので、来るバイクにガンを飛ばしながら、気合いで渡る必要があります。

僕は右ばっかり見てて渡ったら、左から来るバイクにひかれそうになりました。。。




















これでも結構バイク少ないほう。

車は中古車輸入が規制されているらしく、びっくりするぐらい綺麗な新車がたくさん走っています。アメリカとかより綺麗かも。。ドイツ車やトヨタ車のきれいな車が結構はしってますよ。レクサスもいました。

渋滞はラッシュ時は結構な感じですが、現在ホーチミンは地下鉄の建設計画があるようなので、それができると交通の便はかなりよくなりそうです。


■68階建てのビテクスコ・フィナンシャルタワー(通称「イカビル」)

こちら、ホーチミンで最も高いビルです。地上からではわからない街の様子を上空から見ようと展望台に登ってみました。





















68階立てなので見上げると首痛めますw




街と緑がほどよく混在してますね。方角によっては地平線近くまで街が続いていて思ってたより結構家やビルが多いなーと思いました。さすがに800万人都市なだけあります。

もちろんまだ森になっていて、これから開発するエリアも多々あるのもわかります。たぶん、1970年代の東京と近い!?


■ご飯




















フォーかと思ったらボーという違う料理でしたw
うまかです。





















春巻きとビール(333と書いてバーバーバーとよみます)という最高の組み合わせ。


いやー、ご飯はおいしーですよ。特に暑い中でビールを飲みながら食べるベトナムのご飯は最高です!いろいろ食べましたが日本人の口には基本的にあうと思います。僕がなんでも食べられるだけかもですが。。中華やタイ料理もよいですよー。


■不動産

不動産についても少しだけ調査してみました。簡単なまとめですが、あくまで参考程度に..

  • ホーチミンの土地代は物価に比べると少し割高。でもリーマンショックの後には落ち着いてきている。
  • オフィス物件の家賃相場は東京の1/3ぐらいかな(坪単価1万円で都心の高級物件)
  • 住宅物件は大企業駐在員用のサービスアパートメントはやはりそれ相応(20-30万@月)
  • 短期滞在ならホテルで充分。1泊数千円から可能。
  • 月3-5万ぐらいでちゃんとしたアパートを借りるのは可能

ホーチミンは不動産相場が高いといっても、東京に比べるとやはりかなり割安なのは間違いないです。


■ベトナムのエンジニア

ホーチミンでは、今回アテンドしていただいたインディビジュアルシステムズ(IVS)さん(浅井さん、根岸さんには大変お世話になりました!)の社内を見学させてもらい、お話を聞くことができました。

ベトナムのITエンジニアは国もチカラを入れて育成していてかつ医者や弁護士等に並ぶような花形の職業であるため非常に優秀な人材が入ってくるということです。

ベトナムのエンジニアの気質は日本人に似ていて、

・勤勉、まじめ
・品質が高い
・新しいもの大好き!

保守案件の事例では、同じシステムへの継続的な開発であれば、1年程度で仕事によってはほぼ日本のエンジニアと同等のパフォーマンスまで(純粋なコーディングだけなら1.5倍になるケースも)くるという話を聞かせてもらいました。

お話の中では結構ブリッジSEのコストがあがっている感じだったので、やはり現地でのマネジメントをどう育成していくかが大事だなーと思いました。

よく、海外のエンジニアは5時になると締切り関係なく帰ってしまう的な話も聞くので、スケジュールが間に合わないときはどうなのかも聞いてみました。

火を噴いてしまったプロジェクトは、そこは日本と同様団結して(場合によっては徹夜で)ちゃんと解決にあたってくれるということです。もちろん、これはIVSさんが普段の信頼関係をちゃんと作っているからこその話だとは思いますが、協力して取り組む感覚は日本と近いように感じました。

語学に関しては総じて英語のレベルは高いようです。理由があって、技術書のほとんどが英語のものしかなく(ベトナム語のものがあまりない)、そのため英語の読み書きはほぼみんなできて、話すのもそれなりにできるエンジニアが多い模様です。

日本語に関しても、教育を受けた人であれば業務に支障はないようです。

ベトナム人のマネージャの人とご飯食べてる時にとても綺麗な日本語で「ほりさんはベトナム人ですか?」と聞かれましたヨ。。。顔が日本人じゃないのは自覚してますw 


■所感

今、新興国ではエンジニア育成をどこも推進しており、学ぶことにハングリーなエンジニアがケタ違いに増えてきています。今回視察してみて、正直なところ、数年のスキルがあれば誰でもできてしまうような仕事は日本から徐々になくなっていくと感じました(昔から言われていたと思いますが、自分の目ではじめて見て腹に落ちた感じです...)。

オフショアの開発は、受託開発の世界では比較的以前から取り組まれていて、苦労話も多いものの成功事例も耳にするようになってきました。

ただ、ベンチャー企業の多いWebのサービス開発ではまだ成功例は少ないように思います。これはおそらく、サービス開発は開発サイクルが速いためオフショアではコミュニケーションコストがかかりすぎることや、そもそも今以上の開発者の予算が取れないという経済的な問題もあるのだと思っています。

また、シリコンバレーベンチャーでもオフショアでの開発はあまり聞きません(僕が知らないだけかもですが。。)。

僕はシリコンバレーであまりやらない理由の一つはその時差のせいだと思っています。前職でも僕もそうでしたがやはり8時間とか時差があるともう、仕事のペースが超のんびりになってしまいます。そんなのではこの変化の時代に対応できません。

東京を含むアジアでサービス開発する強みは、時差が1時間や2時間の中国、ベトナム、タイ、インドネシアなどに若くて、優秀なエンジニアがたくさんいることです。4時間も許せばインドもOkです。

時差が少なければ、skypeやchat, webcamなどを使いながら円滑にコミュニケーションをとって速いサイクルで開発進めていくことは確実に可能だと思っていますし、そのサイクルをたくさん生み出せることが今後の東京やアジアの強みになっていくと思います。

というわけでとにかく東京に閉じこもっていてはいかんなと再実感しました。ベンチャー企業での国を超えての分散開発はちょっと厳しいかなと思っていましたが、最近はアジア中心にしてできる気がとてもしてきています。すでにうまくやっているところもあるので是非とも実現したいと思っています!



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