inomata@QAです。
今日は停止リリースの深夜作業日です。
例によって私は出番が少ないので、あいた時間でブログを書く事にしました。
今回は、去る6月20日、6月21日にWACATE2015 夏 に参加してきたという話です。
■WACATEとは?
公式http://wacate.jp/
WACATEとは若手エンジニア向けのワークショップで夏と冬に行われます。夏はひとつのテーマを掘り下げる。冬は広く浅くテーマを扱う。というコンセプトで行われるみたいです。今回は神奈川県は三浦海岸で開催されました。
会場から見える風景。天気にも恵めれたキレイなオーシャンビューです。 このときはまだ、地獄のワークショップを経験する事になるとは、まだ誰も知らなかったのです。。。(大げさ)
WACATEの存在は知っていたですが、「若手エンジニア向けのワークショップ」というのに引っかかっていまいち乗り気になれませんでした。
というのも、すでに若手というほど若くもないし、基本的なことは抑えているつもりですし。(JSTQBのALも持ってるし)
ただ、今回はゆもつよメソッドのワークショップということで、最近テスト設計に興味が向いている自分としては、ぜひ参加しておこうと決意し参加してみました。
さて、いざ現場についてみたらどうでしょう。それはそれはいろんな人がいました。
今年の4月から新社会人です!という人から、ソフトウェアテスト関連書籍の著者や、JaSSTで登壇するような前線で活躍する人が入り混じる会場でした。
そんないろんなエンジニアに共通していえるのは、そこに集まる人たちの熱気がすごいということ!
振り返ってみれば、文字通り朝から晩までソフトウェアテストの話しかしないクレイジーなやつらの集まりでした。
今回はそんなクレイジーエンジニアたちに混じってゆもつよメソッドを勉強してきました。
■ゆもつよメソッドって?
ゆもつよメソッドとは湯本剛氏が開発された、テスト設計のフレームワークです。フレームワークなので、人に依存することなくテストを設計することができ、またレビューアーが同じ目線で議論できるようにもなります。
この「レビューアーが同じ目線で議論できるようになる」というのは、実際今回のワークショップで証明されました。
ワークショップは、あるテストベースに対して「自分のやり方で設計してみてください」という作業から始まりました。
この時点では、表現の方法、設計のアプローチの方法が各自ばらばらでしたが、ワークショップが終わるころには同じフレーム上での議論ができていました。
これは、今回のワークショップで得られたすばらしい体験です。
■やっぱり難しい。。。
しかし、ゆもつよメソッドは難しいものです。2日間の強化合宿でも完全に理解することはできませんでした。(会場全体でも6~7割程度の理解といった感じ。そもそも全部教えていませんし)そんな中でも、どうやってアプローチするか?どうやって表現するか?というテスト設計のエッセンスは持ち帰る事ができたと思っています。
(難しいと感じたのは、答えや各人と比較した場合に表現に差が出るという部分。グループ内でも書いてある事は違っても、テストしたいものは何かと聞かれたら大体一致していた)
■ゆもつよメソッドの効果
ゆもつよメソッドはフレームワークです。フレームワークを利用する事で以下の効果が得られます。・テスト設計のアプローチが各人によってばらつく事が無くなる
・表現方法が統一されるので見やすくなる。
・見やすくなるとレビューしやすくなる。
・見やすくなると他の人が書いたものを見れるようになる。個人の成長にもつながる(開発者が他人のコードを見るのと同じ)
湯本氏はこんな事も言っていました。
「ゆもつよメソッドが全部理解できる事は重要じゃない。同じフレームワークで話し合えることが重要」と。
確かにそのとおりです。すでに使っているフレームワークがあるならそれを改善していくなりすれば良いわけです。ゆもつよメソッドをベースにした自分なりのアレンジメソッドもアリです。
■まとめ
今回、ゆもつよメソッドを勉強しに行きましたが、本質的には「テスト設計を上手に行うにはフレームワークに落とし込む事がいかに重要であるか」を体験できた2日間であったと思います。また、日夜テストの事しか考えていないような人たちばかりと情報交換ができたりと、いろんな立場や分野の人と会話ができるというのはWACATEだけだと思います。(こっちのほうが価値がある気もする)
社会人1年目です!なんて人は、ここに来て情報交換するだけでも5年目のプレーヤーに追いつけそうなくらいの情報を得る事ができると思いました。
そんなアツくて濃い、すばらしい2日間でした!
それでは、また!
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ゆもつよメソッドに関して、演習の題材を提示するのはNGとのお達しなので、具体例を出せないことをご了承ください。。
また、会場でよくしてくださった皆様。ありがとうございました。