プロダクトマネージャーになって改めて認識した、組織によるプロダクト開発のキホン (ShanonAdventCalendar2016 - 11日目)

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こんにちは、chappie です。
このブログに登場するのはかなり久しぶりです。

# この記事は、ShanonAdventCalendar2016 11日目の記事です。

QA エンジニアから開発エンジニアを経て、入社以来ほぼずっと技術部門の中で引きこもっていましたが、昨年、ひょんなことからプロダクトマネージャー(以下、PdM)にジョブチェンジしました。

シャノンは企業のマーケティング活動を支援するプロダクトやサービスを提供しておりまして、そのシステムの一部機能や、他社サービスとの連携機能などのプロジェクトで PdM の役割を担っています。

今日は、エンジニアから PdM になってみて改めて認識した、超キホン的なことをシェアしてみます。若干ポエム気味ですが、ご容赦ください。

組織によるプロダクト開発には様々なステークホルダーが関わっている

当然のことですが、企業でプロダクトを提供するとなると、ただプロダクトを作るだけでなく、プロダクトの価値を届けたり伝えたりするためにいろんな人が動いています。

1エンジニアとして仕事しているだけだと、他の部門と接する機会があまりないのが一般的かと思います。私も、何年も技術部の中にいる間に会社の規模も大きくなり、いつの間にかたくさんの部署部門ができて、正直どこが何をしているのか、よく分からなくなっていました。

かなり簡略化して表しても、図のように多様なステークホルダーが挙げられます。

図: PdM まわりのステークホルダー

企画から開発、デリバリー、運用に至るまでの各フェーズで、各部門と様々に関わることがあります。プロダクトの価値を顧客・ユーザーまで伝え、届けるために、なくてはならない人々です。

・販売には顧客接点となるセールスだけでなく、詳しい技術知識を伝えるプリセールスもいます。
・実際のサービスの提供にあたっては、システムを導入・カスタマイズする人がいます。大規模な案件の場合、コンサルを行う人や、周辺サービスも束ねてプロジェクト展開するプロジェクトマネジャーもいます。
・開発も外注するとなると、業務委託や保守に関する契約や、発注・購買業務も必要になります。

ジョブチェンジした当初は、そういった人々の存在は知っていても、彼らがどういうモチベーションで動いており、どういうときに彼らと関わりを持つべきなのか分からず、打ち合わせをしても、日本語は分かるけど意味が分からない、といった状態で、とても苦痛を感じていました。転職してレベル1になった、ではないですが、新卒に戻った気分でした。

上司に相談したり手伝ってもらったりしながら、なんとか仕事をしていく中で少しずつ、
「これはあの部署に相談が必要なことだな」とか「これは伝えといたほうがよさそうだ」とか「これはあの人たちにまかせてしまえば大丈夫」といっことが分かってきました。技術部の外の世界が知ったことで、ようやくスタート地点に立った気がしたものです。


ことばはとても大事

関係者が多い中では、当然コミュニケーションが重要になってきます。その中での伝え方も大事です。

PRD (プロダクト要求文書) やマニュアルなどのドキュメントはもちろん、メールひとつでも、一貫した言葉を正確に使い、伝えたいポイントを明らかにするように、以前よりも意識するようになりました。

エンジニア出身だと、テクニカルな正確さばかりに意識が向きがちで、粒度が細かすぎて
何が大事なのか分かりにくく肝心なことが伝わらない、といったことがあるかと思います。相手の持つ前提知識や必要なポイントに合わせた、適切な粒度で情報を出し分けたり整理したりすること。また、ドキュメントのフォントやフォントサイズ、文章のレイアウトなども、細かいことですが重要です。

要は、 1)正確に、2)適切な粒度で、3)見やすく表現することがポイントです。

全体感を持って進もう

以上、書いてみるととても基本的で当たり前なことですが、エンジニアから PdM になった自分が実際につまづいたところでもあったので、新たに PdM になる方は、最初の一歩として、こういったところを意識的に学んだり教えてもらったりすると、多少スタートダッシュがスムーズにいけるのではないかと思います。

また、エンジニアとしても、自分たちの作っているものがどういった人たちに影響を与えるか、プロダクトの情報がどのように伝わるかを意識して日々の開発に取り組むと、仕様や要求の背景にあるものが想像しやすくなり、品質向上につながるのではないかと思います。

少なくとも、QAエンジニアだった自分としては、当時から組織の全体像をより知っていれば、テストケースのシナリオや、作成するドキュメントなど、もっと効果的なものが作れたのではないかと感じています。

とりあえず、今回はふわっとしてますが、ここまで。PdM としてはまだまだヒヨッコなので、今後も学んだことをシェアしていきたいと思います。

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